電気工事施工管理技士
電気工事現場の責任者になれる国家資格です。
| 職種・業界： | 電気・通信関連の資格 |
|
|---|---|---|
| 資格の種類： | 国家資格(名称独占資格) | |
| 試験方法 ： | 筆記試験(記述･論述あり) | |
| 受験資格 ： | 学歴要件あり , 実務要件あり | |
| 受験申込日： | [2級]：6月下旬～7月中旬 [1級]：2月上～下旬 |
|
| 試験実施日： | [2級]：11月中旬の日曜日 [1級]学科：6月中旬の日曜日、実地：10月中旬の日曜日 |
|
| 合格発表日： | 2月上旬 | |
| 受験地 ： | 札幌･(青森)･仙台･東京･新潟･(金沢)･名古屋･大阪･広島･高松･福岡･(鹿児島)･沖縄 ※( )は2級のみ |
|
| 取得方法 ： | 試験合格 | |
| 有効期限 ： | 生涯有効 | |
【メリット】社内評価★★☆ こんな資格
建設業法にもとづく施工管理技士の国家資格です。施工管理技士には、土木･建築･管工事･電気工事･造園･建設機械の6種類があり、電気工事施工管理技士は、建設工事において請負う電気工事が設計どおりに施工されるように、施工計画を立てて品質･原価･工程･安全･環境面の進捗管理を行います。
電気工事施行管理技士には1級と2級があり、1級はすべての請負工事の施工管理、2級は一定規模以下の請負工事の施工管理が対象となります。
電気工事施工管理技士になるには、施工管理技術検定試験に合格しなければなりません。試験は、2級･1級に分かれて行われ、学歴と実務経験による受験資格が細かく定められています。
電気事業者が一定規模以上の電気工事を請負うためには建設業の許可が必要ですが、電気工事施工管理技士は、建設業の許可要件である｢営業所の専任技術者｣や、工事現場に設置が義務づけられている｢主任技術者｣｢監理技術者｣になることができます。とりわけ工事規模が大きい特定建設業においては、｢営業所の専任技術者｣や｢監理技術者｣は、1級電気工事施工管理技士であることが条件となります。このほか、公共工事を受注する際の経営事項審査において1級は5点、2級は2点の技術力評価が配点されるなど、建設業界での就転職やキャリアアップをめざす技術者にとっては、メリットの多い資格です。
【専門性】社内評価★★☆ こんな試験
電気工学科などの指定学科卒業の場合、受験に必要な実務要件は、大卒であれば2級が1年以上で1級が3年以上、短大･5年制高専卒であれば2級が2年以上で1級が5年以上、高卒であれば2級が3年以上で1級が10年以上です。指定学科以外を卒業の場合は、さらに実務年数が上乗せされ、学歴に関わらず実務要件のみで受験する場合は、2級が8年以上で1級が15年以上となります。なお2級合格者が1級をめざす場合は、所要実務年数は若干軽減されます。
試験は学科試験と実地試験があり、どちらも筆記試験ですが、学科試験は4肢択一のマークシート形式、実地試験は記述形式になります。2級は学科･実地とも同一試験日に行われますが、1級は学科合格者のみを対象に別日程で実地試験が行われます。1級の実地試験が不合格だった場合、次年度に限り学科試験が免除されます。このほかに、技術士の電気電子･建設･総合技術管理部門の合格者も学科試験は免除となります。
1級の実地試験では、自分のしごとの経験をもとに設問に対して解答する｢施工経験記述問題｣も出題されます。
【目安】費用2～10万円(※2級の場合)こんな勉強
電気工学等の科目は、電気工学のほか土木工学･機械工学･建築学、電気設備、設計図書に関する勉強になります。問題は選択解答制ですので、分野ごとに得手･不得手な問題を取捨選択することができます。
施工管理法の科目は、施工計画･工程管理･安全管理･品質管理の勉強になります。出題数も多く、実地試験でも出題されますので、最重要科目と言えます。
法規の科目は、建築基準法･建設業法･電気事業法･消防法･労働基準法･労働安全衛生法など広範囲ですが、選択解答制で出題数もそれほど多くはありません。
2級と1級の合格率が示すように、問題の難易度も2級と1級とで大きな差はありませんので、受験資格を満たしているのであれば、いきなり1級をめざすのも無謀ではありません。
働きながらの勉強になりますので、市販の参考書や問題集を使っての独学が多いようですが、通信教育やスクールを利用する方法もあります。とりわけ、独学では上達しにくい記述問題は、通信添削の利用や講習会への参加が効果的です。
参考書･問題集
Amazon(本)
スクール
JTEX＜電気工事施工管理技士講座＞
試験概要
◆主催団体
国土交通省
※試験実施機関は、一般財団法人 建設業振興基金
◆試験科目
●学科試験：電気工学等／施工管理法／法規
●実地試験：施工管理法
※2級･1級とも同じ
◆合格基準
[学科]：2級･1級ともに、60%以上の得点
[実地]：2級･1級ともに、60%以上の得点
◆合格率
●2級：学科は50～60%、実地は40～80%程度
●1級：学科は30～40%、実地は60～70%程度
