揚貨装置運転士

船上でクレーンを操作できる国家資格です。

職種・業界:

揚荷装置

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 :
受験申込日: 各試験日の2ヵ月前から2日前まで
試験実施日: 4・6・10月
※受験地ごとに異なる
合格発表日: 各試験日の概ね1週間後
受験地  : 北海道・宮城・千葉・愛知・兵庫・広島・福岡
※ほか、県ごとに出張試験
取得方法 : 試験合格
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★☆☆  こんな資格

 クレーン作業は危険を伴うため、吊上荷重5トン以上のクレーンを扱う場合は、労働安全衛生法に基づく免許の取得が義務づけられています。クレーンには移動式クレーン(クレーン車)や固定式クレーンなど、いくつかの種類がありますが、このうち船上に設けられた重機を揚貨装置と言い、揚貨装置を操作するための免許が揚貨装置運転士です。
 揚貨装置は、一般的にはデリックと言われるウインチ(巻き上げ機)と本体とが別々になったクレーンですが、陸上に較べて船上での操作はバランスを取るのが難しく、陸上でデリックを操作できるクレーン・デリック運転士の免許があっても、揚貨装置の操作はできないことになっています。
 揚貨装置運転士の免許を取得するには、国家試験に合格して免許交付を受ける必要があります。
 揚貨装置運転士の主な職場は、船上から陸へ、もしくは陸から船上へ荷物を積み降ろしする港湾運送や港湾荷役作業関連の会社です。
 なお、吊上荷重5トン未満の小型の揚貨装置については、所定の技能講習のみで操作できます。

【専門性】知識★☆☆ 技能★☆☆ こんな試験

 学科試験と実技試験が行われ、学科試験合格後、1年以内に実技試験に合格すれば免許取得となります。
 学科試験では、揚貨装置に関する知識のほかに法令や力学などの知識について、5肢択一のマークシート形式で問われます。クレーン・デリック運転士や移動式クレーン運転士の免許があれば、力学と電動機・電気の科目が免除されます。
 実技試験は、揚貨装置の操作と合図についての実技です。荷物を吊り上げて、所定の経路を操作させる試験です。基本的な操作合図も出され、減点方式で採点されます。なお合図の科目については、クレーン・デリック運転士や移動式クレーン運転士のほか、玉掛技能者の免許がある場合や床上操作式クレーン・小型移動式クレーンの技能講習を修了している場合にも免除となります。
 また、所定の揚貨装置運転実技教習を修了している場合は、修了日から1年以内は実技試験が免除されます。

【目安】費用5~10万円程度(※学科・実技講習の場合)こんな勉強

 学科は、揚貨装置の種類や型式、主要な装置や機能、動力機関などの勉強が中心です。そのほか、労働安全衛生法に基づくクレーン等安全規則、力の合成・分解・つり合い・モーメントなどのクレーン操作に関係する基礎的な勉強を行います。
 実技については、実際に揚貨装置を操作しながら技術を身につけなければなりませんので、各都道府県労働局長の登録教習機関が行っている揚貨装置運転実技教習を受講するのが一般的です。
 登録を受けている教習所は、各重機メーカーの私設教習所や自動車教習所などですが、実技教習のほかに学科教習も用意されており、実技教習を修了すると1年間は実技試験が免除されます。

参考書・問題集
  Amazon(本)

試験概要

◆主催団体
  公益財団法人 安全衛生技術試験協会
◆試験科目(※「限定なし」の場合)
●学科試験
(1)揚貨装置に関する知識/(2)関係法令/(3)原動機及び電気に関する知識/(4)揚貨装置の運転のために必要な力学に関する知識
●実技試験
(1)揚貨装置の運転/(2)揚貨装置の運転のための合図
◆合格基準
●学科試験:各科目とも40%以上、かつ全体で60%以上の得点
●実技試験:減点の合計が40点以下であること
◆合格率
学科試験:70~80%程度、実技試験:90%程度


 
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