工事担任者(ネットワーク接続技術者)
通信ネットワークの接続・配線工事に関する国家資格です。
職種・業界: | 電気・通信関連の資格 |
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資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(マークシートのみ) | |
受験資格 : | 原則、だれでも受験可能 | |
受験申込日: | [春試験]:2月上旬~3月上旬 [秋試験]:8月上旬~9月上旬 |
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試験実施日: | [春試験]:5月下旬の日曜日 [秋試験]:11月下旬の日曜日 |
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合格発表日: | [春試験]:6月中旬 [秋試験]:12月中旬 |
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受験地 : | 全国38地区 | |
取得方法 : | 試験合格後に資格証交付申請 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★☆☆ こんな資格
公衆電話回線などの電気通信回線に、電話機・パソコン・PBX(構内交換機)などの端末を接続する際の、配線・接続工事を行うことができる国家資格です。
工事担任者は、電気通信回線と端末の種類や機能に応じて、「AI(第1~第3種)」「DD(第1~第3種)」「AI・DD総合種」の7種目の資格に分かれ、工事範囲が限定されます。「AI種」はアナログ回線とISDN回線、「DD種」はCADV・ADSL・光ケーブル・無線LANなどのデジタル回線で、第1種は中~大型のPBX、第2種は小型のPBX、第3種は電話機やパソコン、といった具合になります。
工事担任者になるには、試験に合格して、総務大臣の免状交付を受けなければなりませんが、試験は資格の種目に応じて行われ、誰でも受験できます。
工事担任者の主な職場は電気通信工事会社や電気工務店になります。受験者の約4割は「DD第3種」ですが、「DD第1種」や「AI・DD総合種」へとステップアップをはかり、経験を積めば独立開業もめざせます。
【専門性】知識★★☆ こんな試験
7つの試験種目とも、「基礎科目」「技術及び理論科目」「法規科目」の3科目から成り、多肢選択のマークシート方式で行われます。
各科目60%以上の得点が合格基準で、全3科目に合格すれば試験合格ですが、一部科目が合格基準に達した場合は、その後に行われる3年(6回)の間に、残りの科目を合格すれば試験合格となります。
実務経験年数に応じた科目免除の制度もあります。例えば1年以上の実務経験があれば、「AI第3種」「DD第3種」の「基礎科目」は免除になります。また「AI第3種」の合格者が「AI第2種」を受験する場合も、1年以上の実務経験があれば「基礎科目」が免除になります。
このほかに、ある種目の合格者が別の種目を受験する場合や、電気通信主任技術者や無線通信士などの他資格保有者が受験する場合も、一部科目の免除を受けることができます。
なお、試験は1日ですべての試験種目が行われますが、試験時間が重ならない種目については、併願受験も可能です。
【目安】費用1~15万円こんな勉強
「基礎科目」は、電気工学と電気通信に関する基礎的な理論や技術の勉強になります。
「技術及び理論科目」は、電話機やPBXなどの端末設備接続のための技術や理論の勉強です。
「法規科目」は、電気通信事業法などの端末設備の接続に関わる法令関係の勉強になります。
市販の参考書・問題集を使っての自学自習や、通信講座を活用する勉強方法が一般的で、電気や電波、IT関連の知識・経験があれば有利です。
最初は比較的やさしい「AI第3種」や「DD第3種」からスタートして、他の試験種目へとステップアップしていくのが現実的です。
参考書・問題集
Amazon(本)
スクール
JTEX<電気通信の工事担任者講座>
試験概要
◆主催団体
一般財団法人 日本データ通信協会
◆試験科目
●基礎科目(電気工学/電気通信)
●技術及び理論科目(端末設備の技術/総合デジタル通信の技術/トラヒック理論/ネットワークの技術/情報セキュリティの技術/接続工事の技術)
●法規科目(電気通信事業法/有線電気通信法/不正アクセス禁止法/電子署名法)
※各試験種目とも同じ
◆合格基準
各科目とも、60%以上の得点
◆合格率
10~40%程度