海技士(機関)
大型船舶の機関長や機関士になるための国家資格です。
職種・業界: | 運輸・倉庫に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(記述・論述あり) , 面接・口述試験あり | |
受験資格 : | 実務要件あり , 年齢要件あり | |
受験申込日: | 試験開始日の概ね2週間前まで | |
試験実施日: | 4~5・7・10・2月 ※日程は級ごとに異なる ※機関当直3級は7月のみ |
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合格発表日: | 試験日の概ね1ヵ月半後 ※6級は1週間後 |
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受験地 : | 小樽・仙台・横浜・新潟・名古屋・大阪・神戸・広島・高松・福岡・那覇 | |
取得方法 : | 試験合格・講習修了後に免状申請 | |
有効期限 : | 5年間(更新可能) |
【メリット】社内評価★★☆ こんな資格
海技士とは、海運業や遠洋漁業などの、大型船舶の乗船職員になるための国家資格です。なお、重さ20トン未満の小さな船舶については、小型船舶操縦士という別の資格が必要になります。
海技士免許には、職種に応じて航海・機関・通信・電子通信の4種類があります。
海技士(機関)は、機関長や機関士になるための免許で、航行海域や推進機関(蒸気タービンなど)の出力に応じた1~6級の6つの試験級と、内燃機関(ディーゼルエンジンなど)の場合の出力に応じた内燃機関6~2級の5つの試験級、そして当直業務に限定される機関当直3級の合計12の試験級に分かれます。
試験を受けるには、18歳以上で、試験級に応じて半年~4年の乗船履歴が必要になります。また免許を取得するには、試験合格後1年以内に、所定の講習を受講修了して免許申請を行わなければなりません。
【専門性】知識★☆☆ こんな試験
筆記試験と身体検査・口述試験から成ります。
筆記試験は、推進機関や甲板機械に関する知識や、電気工学・熱力学・製図などに関する記述式問題になります。各科目50%以上、全体で65%以上の得点が合格ラインですが、1科目でも65%以上であれば2年間は科目免除が受けられます。筆記試験合格後に身体検査・口述試験へと進みますが、筆記試験合格の有効期間は15年間となっています。
なお、国土交通大臣登録の船舶職員養成施設の課程の修了者は、所定の級の筆記試験が免除されます。
身体検査は、医師の診断結果をもとに簡単な確認が行われます。なお、検査結果に応じて2種合格と1種合格があり、それぞれ3ヵ月間と1年間に有効期間が分かれます。
口述試験は、筆記試験の出題範囲からの口頭試問になります。
【目安】費用1~15万円程度(※6級の場合)こんな勉強
船舶職員養成施設に入学して勉強するのが一般的な免許取得の方法になります。筆記試験が免除される点と、学校での乗船実習が乗船履歴としてカウントされる点がメリットです。
水産高校や海洋高校は5級、海上技術短期大学校や海上技術学校は4級、商船高等専門学校や水産大学校、大学の水産学部や海事関連学部は3級の筆記試験がそれぞれ免除対象となります。
船舶職員へのキャリアチェンジをめざす場合は、機関員として乗船して規程の乗船履歴を満たすことと、筆記試験・口述試験対策の勉強が必要になります。市販の受験書や問題集を使って自学自習することもできますが、講習会を実施している海技専門の教育機関もあります。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
国土交通省海事局海技課
◆試験科目
筆記(機関1、機関2・3、執務)/身体検査/口述
※「機関2」は2級・1級のみ。また、2級・1級の「執務」には英語を含む。
◆合格基準
●筆記試験:各科目50%以上、全体で65%以上の得点
●身体検査:視力(矯正視力で両眼ともに0.6以上)、弁色力、聴力、疾病・障害の有無
●口述試験:全体で65%以上の得点
◆合格率
●筆記試験(機関3~1、内燃機関3・2級):20~30%、(機関6~4・内燃機関6~4級):60~100%程度
●身体検査・口述試験:70~100%程度
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海技士(機関) |
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