薬剤師
薬に関するオールラウンドな国家資格です。
職種・業界: | 医療(専門職)に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(マークシートのみ) | |
受験資格 : | 学歴要件あり | |
受験申込日: | 1月上~中旬 | |
試験実施日: | 3月上旬の土・日曜日 | |
合格発表日: | 3月下旬 | |
受験地 : | 北海道・宮城・東京・石川・愛知・大阪・広島・徳島・福岡 | |
取得方法 : | 試験合格 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★☆☆ 社会生活★☆☆こんな資格
病院や診療所で調剤(薬の調合)を行ったり、薬局やドラッグストアで薬を販売できる国家資格です。調剤は、医師・歯科医師・獣医師も行うことができますが、医師は処方だけを行い調剤は薬剤師が行うことで、薬の過剰投与やミスを防ぐ医薬分業が主流となっています。販売については、登録販売者の免許があればカゼ薬やビタミン剤は販売できますが、副作用など特に注意が必要な第1類の一般医薬品と、医師が処方する医療用医薬品は、薬剤師の免許がなければ販売できません。
薬剤師になるには、大学薬学部の6年間の薬学課程を修了し、薬剤師国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受けなければなりません。
病院・診療所には、医師や看護師と同様、薬剤師についても一定数の配置基準があります。また薬局やドラッグストアは、各店舗に薬剤師の免許を持つを管理者が必要になります。さらに、製薬会社や医薬品卸会社でも管理薬剤師の設置が義務づけられています。
薬剤師は、調剤はもとより販売や研究開発など、薬にまつわるさまざまな職場で必要とされています。また管理監督を行う保健所も資格を生かせる職場の一つです。もちろん、経験を積み、いずれは独立開業できる点も大きな魅力です。
【専門性】知識★★☆ こんな試験
試験科目は、「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」「法規・制度・倫理」および「実務」になります。各科目を盛り込んだ、必須問題・一般問題(薬学理論問題)・一般問題(薬学実践問題)の3種類の試験問題に分けて、2日間にわたって行われます。
1日目は必須問題と一般問題(薬学理論問題)で、5肢択一や5肢択二などの多肢選択のマークシート問題が出題されます。続く2日目は一般問題(薬学実践問題)で、投薬例などの事例に対して、やはり多肢選択のマークシート問題が出題されます。
合格基準は、全体の総得点のほか、必須問題の総得点と各科目の得点、一般問題の各科目の得点に対して基準点が設けられます。
合格率は50%前後で推移してきましたが、薬学部が6年制に移行した最初の試験である平成24年度試験で90%前後に上昇しました。
【目安】学習期間6年間、費用350~1,300万円(※大学薬学部の学費)こんな勉強
国家試験は、大学薬学部で勉強した専門教育の成果の確認でもあります。
薬剤師養成のための薬学の課程は、平成18年度より4年制から6年制へと変わりました。大学によっては、薬科学科といった名称の4年制の課程もありますが、4年制課程は、製薬企業や大学の研究室などが卒業後の進路になります。なお4年制卒業後に大学院へ進み、所定の科目を修業することによって、薬剤師国家試験を受験することもできます。
6年制のカリキュラムは、1・2年次の2年間は一般教養科目、2年次の途中から3年にかけて薬学基礎科目、4年次からの3年間は薬学応用科目や薬学専門科目を勉強するのが一般的です。
薬学基礎科目は、主に物理・化学・生物などの勉強になります。薬学応用科目は、衛生学・薬理学・薬剤学、薬学専門科目は疾患学・薬物療法学などの医療薬学系科目が中心になります。
5年次には、薬剤師としての知識・態度能力を試す全国各薬学部の共用試験があり、これに合格すると、いよいよ病院や薬局での実務実習に入ります。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
厚生労働省
◆試験科目
●必須問題試験
物理・化学・生物/衛生/薬理/薬剤/病態・薬物治療/法規・制度・倫理/実務
●一般問題試験
[薬学理論問題試験]:物理・化学・生物/衛生/法規・制度・倫理/薬理/薬剤/病態・薬物治療
[薬学実践問題試験]:物理・化学・生物/衛生/薬理/薬剤/病態・薬物治療/法規・制度・倫理/実務
◆合格基準
●必須問題試験:各科目とも50%以上、かつ全体で70%以上の得点
●一般問題試験:理論・実践の各科目とも35%以上の得点
●総得点(必須問題+一般問題):全体で65%以上の得点
◆合格率
90%前後(※6年制移行後)
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