手話通訳士

手話通訳に関する上級レベルの公的資格です。

職種・業界:

手話通訳士

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 :
受験申込日: 5月上旬~6月下旬
試験実施日: [学科試験]:10月上旬の土曜日
[実技試験]:学科試験翌日の日曜日
合格発表日: 1月下旬
受験地  : 東京・大阪・熊本
取得方法 : 試験合格後に登録
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★☆☆ 社会生活★☆☆ こんな資格

 手話通訳士は、政見放送や裁判の法廷にも採用されている、技能レベルと社会的評価が高い手話通訳者の資格です。各都道府県や市町村も、障害者支援事業の一環として独自に手話通訳者の講習会や認定を行っていますが、手話通訳士は厚生労働省令に基づく公的な資格になります。
 手話通訳士になるには、手話通訳技能認定試験に合格したのち、社会福祉法人聴力障害者情報文化センターに名簿登録をします。試験を受けるには年齢制限があり、受験年度の3月末日現在において20歳以上であることが条件です。登録者の大半は30代から50代の女性になります。
 手話通訳士の職場は、行政機関がもっとも多く、そのほかには聴覚障害者情報施設や聴覚障害者団体、社会福祉協議会、民間企業などになります。正規職員よりは臨時職員としての雇用形態が多く、例えば、各都道府県や市町村が行っている手話通訳派遣事業に登録をして、要請に応じて聴覚障害者の日常支援を行うのもその一例です。

【専門性】知識★☆☆ 技能★★☆ こんな試験

 試験は土日の2日間にわたって行われ、1日目は学科試験、2日目は実技試験になります。
 学科試験は、4肢択一のマークシート問題で、障害者福祉の基礎知識、聴覚障害者に関する基礎知識、手話通訳のあり方、国語の4科目になります。国語では総合的な国語力を試すために、言語音(アクセントなど)・単語・文法・文字(漢字や仮名遣い)・表現法(敬語など)・文章読解に関する問題が出されます。
 実技試験は、音声による出題を手話で解答する聞取り通訳試験と、手話による出題を音声で解答する読取り通訳試験が行われます。
 学科試験と実技試験の両方が合格基準を満たした場合に試験合格となりますが、前年度に学科試験のみ合格した場合は、翌年度の学科試験は免除されます。

【目安】費用2~5万円(※大学・専門学校は除く)こんな勉強

 手話通訳を正規の授業として採用している大学や、学科や専攻科を設けている福祉系の専門学校はあまり多くありません。
 このため、大学や地域ボランティアが行っている手話サークルや、市町村の障害福祉課などが行っている講習会で勉強するのが一般的です。NHKの教育テレビや、通信講座・市販教材で独学で勉強することもできますが、学科試験はともかくも、高い技能レベルが求められる実技試験対策としては十分とは言えません。
 手話の勉強を始めて、手話通訳士の資格を取るまでの平均学習期間は約10年です。手話の経験を積み重ねながら、地道に技能を伸ばしていくような学習スタンスが必要です。

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試験概要

◆主催団体
  社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター
◆試験科目
●学科試験:障害者福祉の基礎知識/聴覚障害者に関する基礎知識/手話通訳のあり方/国語
●実技試験:聞取り通訳/読取り通訳
◆合格基準
●学科試験:各科目とも得点(国語については60%以上の得点)があり、かつ全体で概ね60%以上の得点
●実技試験:正確さと表現能力を採点評価
◆合格率
概ね20~30%


 
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