電験(電気主任技術者)

電気設備の保安監督ができる国家資格です。

職種・業界:

電気主任技術者

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 :
受験申込日: 5月下旬~6月中旬
試験実施日: [三種]:9月上旬の日曜日
[二・一種(1次)]:9月上旬の土曜日
[二・一種(2次)]:11月下旬の日曜日
合格発表日: [三種]:10月下旬
[二・一種]:2月中旬
受験地  : 札幌・仙台・東京・名古屋・野々市・大阪・広島・高松・福岡・那覇
※三種は、全国28地区
取得方法 : 試験合格後に免状交付申請
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★☆☆ こんな資格

 電力会社の発電所・変電所や、一定規模以上の受電設備がある工場・ビルは、電気保安のために、電気設備の工事や保守作業を監督する電気主任技術者を選任しなければなりません。
 電気主任技術者は、取扱う電圧の規模に応じて第三種・第二種・第一種の3種類に分かれます。第二種・第一種は僻地に多い5万ボルト以上の発電所・変電所や工場が対象ですが、第三種は都市部に集中している5万ボルト未満のビルや病院が対象になるため需要も圧倒的に多く、通称「電験三種」と呼ばれる人気資格になっています。
 電気主任技術者になるには、まず試験に合格して、経済産業大臣の免状交付を受けなければなりません。試験は、三種・二種・一種に分けて行われ、誰でも受験できます。なお、工業高校や大学の電気工学科などで所定単位を修得していれば、実務経験を積むことによって免状交付を受けることもできます。
 電気主任技術者は法律によって決められた設置義務資格ですから、資格があれば電力会社やメーカー、ビル設備管理会社などへの就転職やキャリアアップに有利ですし、電気工事士の筆記試験免除や、二種・一種は技術士試験弁理士試験の一部科目免除など、他資格にチャレンジする場合の利点もあります。
 またビルや病院の中でも、7千ボルト以下の小規模受電設備の場合などは、電気主任技術者の選任に代わって外部委託も認められており、三種は、その業務委託先となる電気管理技術者として独立開業できる点でも人気があります。

【専門性】知識★★☆  こんな試験

 三種は、「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目について、5肢択一のマークシート試験になります。科目ごとに合否判定が行われ、4科目すべて合格すれば試験合格となりますが、一部の科目のみ合格の場合も、翌々年度の試験までは合格科目の受験が免除されます。
 二種と一種は、どちらも1次試験と2次試験があります。
 1次試験は、「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目について、多肢選択のマークシート試験です。やはり科目ごとに合否判定が行われ、4科目すべて合格すれば試験合格となりますが、一部の科目のみ合格の場合も、翌々年度の試験までは合格科目の受験が免除されます。
 2次試験は、1次試験合格者を対象に「電力・管理」「機械・制御」の2科目の記述試験になります。科目合格の制度はありませんが、1次試験合格者は翌年度の試験までは2次試験を受験できます。
 なお、所定の実務経験を積むことによって無試験で、三種合格者は二種、二種合格者は一種の免状交付を受けることもできます。

【目安】費用3~15万円(※電験三種の場合)こんな勉強

 「理論」の科目は、電気理論や電子理論など物理・電気関連の公式や、電気計測・電子計測の勉強になります。
 「電力」は、発電所・変電所の設計・運転や、送電線路・配電線路(屋内配線含む)の設計・運用・電気材料に関する勉強です。
 「機械」は、電気機器・パワーエレクトロニクス・電動機応用・照明・電熱・電気化学・電気加工・自動制御・メカトロニクス・電力システムなど、多岐にわたります。
 「法規」は、電気事業法などの電気法規と、電気施設管理の勉強になります。
 電験三種の場合でも、試験合格率は5~10%の難関ですから、3年間をかけて科目合格を積み上げていくようなスタンスが必要です。市販の参考書・問題集を使っての自学自習や、通信講座を活用する勉強方法が一般的ですが、物理・数学の素養は必須で、電気関連の知識や経験があればなお有利です。

参考書・問題集
  Amazon(本) Amazon(PCソフト)
通信講座
  ヒューマンの通信講座 『電験三種』
  ケイコとマナブ.netで探す(電気主任技術者の通信講座)
スクール
  JTEX<電験講座>

試験概要

◆主催団体
  一般財団法人 電気技術者試験センター
◆試験科目
●電験三種
理論/電力/機械/法規
●電験二種・電験一種
[1次試験]:理論/電力/機械/法規
[2次試験]:電力・管理/機械・制御
◆合格基準
試験ごとに、科目ごとの基準点(概ね50%前後の得点)を決定
◆合格率
三種:5~10%程度、二種・一種(1次):15~25%程度、二種・一種(2次):10~20%程度
※受験者数に対する全科目合格者の率


 
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