クレーン・デリック運転士
固定式クレーンを操作できる国家資格です。
職種・業界: | 建築に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 技能試験あり | |
受験資格 : | 原則、だれでも受験可能 | |
受験申込日: | 各試験日の2ヵ月前から2日前まで | |
試験実施日: | 毎月 ※免許種別・受験地により異なる |
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合格発表日: | 各試験日の概ね1週間後 | |
受験地 : | 北海道・宮城・千葉・愛知・兵庫・広島・福岡 ※ほかに年1回、各都道府県で出張試験 |
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取得方法 : | 試験合格 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★☆☆ こんな資格
クレーン作業は危険を伴うため、吊上荷重5トン以上のクレーンを扱う場合は、労働安全衛生法に基づく免許の取得が義務づけられています。このうち、固定式クレーンやデリックを操作をするための免許が、クレーン・デリック運転士です。
クレーンには、固定式クレーンのほかに移動式クレーン(クレーン車)もありますが、移動式クレーンを操作するには移動式クレーン運転士の免許が必要になります。また、デリックとはウインチ(巻き上げ機)と本体とが別々になった重機のことですが、船上の甲板に設けられたデリックを操作する場合は揚貨装置運転士の免許が必要になります。
クレーン・デリック運転士の免許は、国家試験合格によって交付されます。試験は、すべての固定式クレーンやデリックを操作できる「限定なし」のほか、クレーンのみ運転できる「クレーン限定」など、操作可能な機種に応じた試験区分で実施されます。
クレーン・デリック運転士の主な職場は工場や倉庫・建設現場で、現場監督の指示のもと、現場の作業員と連携をはかりながらクレーン操作を行います。
なお、吊上荷重5トン未満の小型のクレーン・デリックについては、所定の技能講習のみで操作できます。
【専門性】知識★☆☆ 技能★☆☆ こんな試験
学科試験と実技試験が行われ、学科試験合格後、1年以内に実技試験に合格すれば免許取得となります。
学科試験では、クレーン・デリックに関する知識のほかに法令や力学の知識について、5肢択一のマークシート形式で問われます。移動式クレーン運転士や揚貨装置運転士の免許があれば、力学の科目は免除されます。
実技試験は、クレーンの操作と合図についての実技です。荷物を吊り上げて、所定の経路を操作させる試験です。基本的な操作合図も出題され、減点方式で採点されます。なお合図の科目については、移動式クレーン運転士や揚貨装置運転士のほか、玉掛技能者の免許がある場合や床上操作式クレーンの技能講習を修了している場合も免除となります。
また、所定のクレーン運転実技教習を修了している場合は、修了日から1年以内は実技試験が免除されます。
なお試験区分には、「限定なし」と「クレーン限定」「床上操作式クレーン限定」の2種類の限定免許のほかに、それぞれの限定解除試験があり、各試験区分によって、免除される科目や分野が細かく決められています。
【目安】学習期間6日間、費用12~15万円程度(※学科・実技講習の場合)こんな勉強
学科は、クレーン・デリックの種類や型式、主要な装置や機能、動力機関などの勉強が中心です。そのほか、労働安全衛生法に基づくクレーン等安全規則、力の合成・分解・つり合い・モーメントなどのクレーン操作に関係する基礎的な勉強を行います。
実技については、実際にクレーンを操作しながら技術を身につけなければなりませんので、各都道府県労働局長の登録教習機関が行っているクレーン・デリック運転実技教習を受講するのが一般的です。
登録を受けている教習所は、各重機メーカーの私設教習所や自動車教習所などですが、実技教習のほかに学科教習も用意されており、実技教習を修了すると1年間は実技試験が免除されます。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
公益財団法人 安全衛生技術試験協会
◆試験科目(※「限定なし」の場合)
●学科試験
(1)クレーン及びデリックに関する知識/(2)関係法令/(3)原動機及び電気に関する知識/(4)クレーンの運転のために必要な力学に関する知識
●実技試験
(1)クレーンの運転/(2)クレーンの運転のための合図
◆合格基準
●学科試験:各科目とも40%以上、かつ全体で60%以上の得点
●実技試験:減点の合計が40点以下であること
◆合格率
学科試験・実技試験とも60%程度
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クレーン・デリック運転士 |
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