ガス溶接作業主任者
ガス溶接を行う事業場に必置の国家資格です。
職種・業界: | 設備・機械に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(設置義務資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(マークシートのみ) | |
受験資格 : | 原則、だれでも受験可能 | |
受験申込日: | 各試験日の2ヵ月前から2日前まで | |
試験実施日: | 4・10月または6・12月 ※受験地によって異なる |
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合格発表日: | 各試験日の概ね1週間後 | |
受験地 : | 北海道・宮城・千葉・愛知・兵庫・広島・福岡 ※ほかに年1回、全都道府県で出張試験 |
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取得方法 : | 試験合格 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★★☆ こんな資格
鉄やアルミニウムなどの金属の溶接・溶断には、接合部に火花を放電して溶かすアーク溶接や、ガスバーナーで溶かすガス溶接など、溶接部材の特性に応じたいくつかの方法があります。ガス溶接は、自動車のマフラーなど比較的薄手の割れの出やすい金属に適していますが、高い技術が求められるとともに、可燃性のアセチレンガスなどを用いる危険度の高い作業でもあります。
このためガス溶接工は、所定のガス溶接技能講習を受けなければなりませんし、ガス溶接の作業を行う事業場には、ガス溶接作業主任者を置いて作業の安全をはかることが、労働安全衛生法で義務づけられています。
ガス溶接作業主任者は、国家試験に合格して免許を取得した者の中から選任されます。国家試験は誰でも受験できますが、合格後の免許は、大学・高専で工学や化学を専攻し1年以上ガス溶接の職務経験があるか、あるいは、ガス溶接技能講習を修了して3年以上の職務経験があることが取得条件になります。
ガス溶接工の主な職場は建設関連や機械関連の作業現場ですが、ガス溶接作業主任者の試験に合格すれば、待遇面でのメリットのほか管理・監督者をめざす上でもたいへん有利です。
【専門性】知識★☆☆ こんな試験
試験は、5肢択一のマークシート方式で行われます。
試験科目は、(1)ガス溶接等の業務に関する知識、(2)関係法令、(3)アセチレン溶接装置・ガス集合溶接装置に関する知識、(4)アセチレンその他可燃性ガス・カーバイド・酸素に関する知識の4科目で、各科目40%以上、全科目合計で60%以上の得点が合格ラインです。
大学・高専で溶接に関する学科を卒業した場合や、工学・化学に関する学科を卒業して1年以上溶接の職務経験がある場合は、(3)(4)が免除され、(1)(2)の2科目の受験となります。
試験は、4・10月は宮城・愛知・広島、6・12月は北海道・千葉・兵庫・福岡の各安全衛生技術センターで実施されるほか、全都道府県で出張試験が年に1回実施されます。
【目安】費用1~2万円程度こんな勉強
免許を取得するためには職務経験が必要になりますので、まずガス溶接技能講習を受けることになります。
ガス溶接技能講習の内容は、ガス溶接作業主任者の試験内容と重なりますので、講習を受けることによって受験に必要な基礎知識は習得できます。
ガス溶接技能講習は、各都道府県労働局の登録教習機関で行われ、18歳以上であれば誰でも受講できます。講習日程は2日間で、1日目は学科、2日目は実技になります。学科では、(1)設備の構造・取扱いの知識、(2)可燃性ガス及び酸素の知識、(3)関係法令について勉強し、学科試験も含めて計9時間のカリキュラムです。実技では、ガス溶接等の設備の取扱いについて5時間の指導を受けます。
登録教習機関の中には、ガス溶接作業主任者の受験準備の勉強会を開いているところもありますので、こうした勉強会に参加するのも効率的ですし、市販のテキストや問題集を使った独学でも合格可能な試験です。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
公益財団法人 安全衛生技術試験協会
◆試験科目
(1)ガス溶接等の業務に関する知識/(2)関係法令/(3)アセチレン溶接装置及びガス集合溶接装置に関する知識/(4)アセチレンその他可燃性ガス、カーバイド及び酸素に関する知識
◆合格基準
各科目とも40%以上、かつ全体で60%以上の得点
◆合格率
80%程度