樹木医
樹木の診断・治療や保護活動を行う専門資格です。
職種・業界: | 自然・環境に関する資格 |
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資格の種類: | 民間資格 | |
試験方法 : | 筆記試験(記述・論述あり) , 面接・口述試験あり | |
受験資格 : | 実務要件あり | |
受験申込日: | 5月上旬~6月上旬 | |
試験実施日: | [第1次審査]:7月下旬の日曜日 [第2次審査(研修)]:10月の約2週間 |
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合格発表日: | 11月下旬 | |
受験地 : | 仙台・東京・名古屋・大阪・福岡 ※研修は、つくば市 |
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取得方法 : | 試験合格 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★☆☆ こんな資格
街路・公園の樹木や、各地の巨樹名木の診断・治療を行ったり、後継樹の保護育成や樹木保護の普及・指導など、樹木に関するエキスパートとして、農水省林野庁の委託事業をきっかけにスタートした民間資格です。
樹木医になるには、まず第1次審査である「樹木医研修受講者選抜試験」に合格し、約2週間の「樹木医研修」を通して実施される第2次審査の筆記試験と面接に合格して、樹木医の登録を受ける必要があります。
第1次審査を受験するには、樹木の保護・管理や樹勢回復などに関する7年以上の実務経験が必要ですが、樹木学や植物病理学などを履修できる所定の大学・短大・高専や農業大学校を卒業すれば、「樹木医補」の認定を受けることができ、その場合は1年以上の実務経験で受験することもできます。
樹木医は、造園会社や環境アセスメント会社などに籍を置き、自治体から委託を受けてしごとを行うケースが大半ですが、フリーランスとしの独立開業や、緑化関連企業や自治体の研究機関で専門能力を生かす道もあります。
【専門性】知識★★☆ こんな試験
第1次審査は、筆記試験と業績審査によって行われます。
筆記試験は、選択式と論述式から成り、選択式は第2次審査となる樹木医研修科目全般が出題範囲となります。論述式では、害虫対策や環境問題をテーマにした400字程度の論述問題が出題されます。
業績審査は、受験申込時の必要書類である業務経歴書や業務経験事例などの書類により審査が行われます。
第1次審査の合格者は、第2次審査の樹木医研修を受講できる120名程度に絞られることになりますが、その際に、選択式問題の正答率が50%に満たない場合は、論述式問題は0点として採点される場合もあります。
第2次審査の樹木医研修は、10月の上旬もしくは下旬のいずれかの約2週間にわたり行われ、毎日のように筆記試験が実施されます。これらの筆記試験と最終面接によって樹木医としての適性が判定され、合否が総合的に審査されます。
【目安】費用10~30万円こんな勉強
第2次審査の樹木医研修では、日本緑化センターのテキスト『最新・樹木医の手引き』が用いられますが、第1次審査対策の勉強も、このテキストを基本書としながら、そのほかの技術書や過去問題集を使っての自学自習が基本的なスタイルになります。試験範囲は広範にわたりますので、対策講座などを受講して重要ポイントや試験傾向を押さえれば、勉強の効率も上がります。
樹木医研修は、各科目とも、視界の第一人者が講師をつとめる充実した内容です。つくば市内の研修施設で約2週間にわたって行われますので、研修費用のほかに交通費と宿泊費も必要になります。
なお、樹木医補の認定が受けられる大学・短大等は、樹木医補資格養成機関として、日本緑化センターの事前審査を通った国公立大学が中心になります。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
一般財団法人 日本緑化センター
◆試験科目(樹木医研修科目)
樹木の分類/樹木の生理/樹木・樹林の生態/樹木の構造と機能/樹木保護に関する制度/土壌の診断(*)/病害の診断と防除(*)/虫害の診断と防除(*)/腐朽病害の診断と対策(*)/大気汚染害の診断と対策/気象害の診断と対策/後継樹木の育成と遺伝子保存/幹の外科技術と機器による診断(*)/樹木の移植法/土壌改良と発根促進/総合診断(*)
*印は、樹木医研修では実習を含む。
◆合格基準
非公開
※第1次審査合格者は約120名。
◆合格率
第1次審査:20~25%
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