土木施工管理技士

土木工事現場の責任者になれる国家資格です。

職種・業界:

土木管理施工

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 : ,
受験申込日: [2級]:4月中~下旬
[1級]:4月上~中旬
試験実施日: [2級]:10月下旬の日曜日
[1級]学科:7月上旬の日曜日、実地:10月上旬の日曜日
合格発表日: [2級]:2月上旬
[1級]:1月中旬
受験地  : 札幌・釧路・青森・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・岡山・広島・高松・福岡・那覇
※2級の土木はほかに秋田・富山・静岡・松江・高知・鹿児島、土木以外は札幌・東京・大阪・福岡のみ。
取得方法 : 試験合格
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★★☆  こんな資格

 建設業法にもとづく施工管理技士の国家資格です。施工管理技士には、土木・建築管工事電気工事造園建設機械の6種類があり、土木施工管理技士は、道路・河川・港湾などの工事や橋・トンネル・ダムなどの構造物が設計どおりに施工されるように、施工計画を立てて品質・原価・工程・安全・環境面の進捗管理を行います。工事現場では、現場監督が陣頭指揮に立ちますが、さらにその上の全体の管理者の位置づけになります。
 土木施工管理技士には1級と2級があり、2級はさらに「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の3つの工事分野に分かれます。1級はすべての工事規模・工事分野の施工管理、2級は一定規模以下の工事で、そのうち「鋼構造物塗装」は構造物の塗装工事、「薬液注入」は地盤改良のための薬液注入工事、「土木」は鋼構造物塗装・薬液注入以外の土木一式工事に関する施工管理になります。
 土木施工管理技士になるには、施工管理技術検定試験に合格しなければなりません。試験は、1級および2級各工事分野ごとに行われ、学歴と実務経験による受験資格が細かく定められています。
 土木施工管理技士は、建設業の許可要件である「営業所の専任技術者」や、工事現場の「主任技術者」「監理技術者」になることができます。とりわけ工事規模が大きい特定建設業においては、「営業所の専任技術者」や「監理技術者」は、1級土木施工管理技士であることが条件となります。このほか、公共工事を受注する際の経営事項審査において1級は5点、2級は2点の技術力評価が配点されるなど、建設業界での就転職やキャリアアップをめざす技術者にとっては、メリットの多い資格です。

【専門性】知識★★☆  こんな試験

 土木工学科などの指定学科卒業の場合、受験に必要な実務要件は、大卒であれば2級が1年以上で1級が3年以上、短大・5年制高専卒であれば2級が2年以上で1級が5年以上、高卒であれば2級が3年以上で1級が10年以上です。指定学科以外を卒業の場合は、さらに実務年数が上乗せされ、学歴に関わらず実務要件のみで受験する場合は、2級が8年以上で1級が15年以上となります。なお2級合格者が1級をめざす場合は、所要実務年数は若干軽減されます。
 試験は学科試験と実地試験があり、どちらも筆記試験ですが、学科試験は4肢択一のマークシート形式、実地試験は記述形式になります。2級は学科・実地とも同一試験日に行われますが、1級は学科合格者のみを対象に別日程で実地試験が行われます。1級の実地試験が不合格だった場合、次年度に限り学科試験が免除されます。
 2級は「土木」「鋼構造物塗装」「薬液注入」の分野別に試験が行われますが、学科試験では、施工に関する問題以外は、3分野とも共通問題になります。
 1級の学科試験は午前と午後の2部に分かれ、午前の部が土木工学等で、午後の部が施工管理法と法規になります。
 実地試験では、自分のしごとの経験をもとに設問に対して解答する「施工経験記述問題」も出題されます。

【目安】費用2~25万円(※2級の場合)こんな勉強

 土木工学等の科目は、土工・コンクリート工・基礎工といった一般土木分野と、構造物・河川・砂防・道路・舗装・ダム・トンネル・港湾・鉄道・上下水道などの専門土木分野、そして測量・設計・機械・契約などの共通分野の勉強になります。このうち共通分野の数問は必須解答ですが、そのほかの問題は選択解答になりますので、分野ごとに得手・不得手な問題を取捨選択することができます。
 施工管理法の科目は、施工計画・工程管理・安全管理・品質管理の勉強になります。出題数も多く、実地試験も含めて必須解答になりますので、最重要科目と言えます。
 法規の科目は、建設業法・労働基準法・労働安全衛生法・道路河川関係法・騒音振動規正法など広範囲ですが、選択解答で出題数もそれほど多くはありません。
 2級と1級の合格率が示すように、問題の難易度も2級と1級とで大きな差はありませんので、受験資格を満たしているのであれば、いきなり1級をめざすのも無謀ではありません。
 働きながらの勉強になりますので、市販の参考書や問題集を使っての独学が多いようですが、通信教育やスクールを利用する方法もあります。とりわけ、独学では上達しにくい記述問題は、通信添削の利用や講習会への参加が効果的です。

参考書・問題集
  Amazon(本)
通信講座
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スクール
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試験概要

◆主催団体
  国土交通省
※試験実施機関は、一般財団法人 全国建設研修センター
◆試験科目
●2級(土木)
[学科]:土木工学等/施工管理法/法規
[実地]:施工管理法
●2級(鋼構造物塗装)
[学科]:土木工学等/鋼構造物塗装施工管理法/法規
[実地]:鋼構造物塗装施工管理法
●2級(薬液注入)
[学科]:建築学等/薬液注入施工管理法/法規
[実地]:薬液注入施工管理法
●1級
[学科]:土木工学等/施工管理法/法規
[実地]:施工管理法
◆合格基準
[学科]:2級・1級ともに、60%以上の得点
[実地]:2級・1級ともに、60%以上の得点
◆合格率
2級・1級とも、学科は40~50%、実地は20~30%程度


 
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