獣医師

ペットや家畜を診療できる国家資格です。

職種・業界:

獣医師

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 :
受験申込日: 1月上~中旬
試験実施日: 2月下旬の火・水曜日の2日間
合格発表日: 3月中旬
受験地  : 北海道・東京・福岡
取得方法 : 試験合格
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★★☆ 社会生活★☆☆こんな資格

 獣医師法により、牛・馬・羊・ヤギ・豚・犬・猫・鶏などの一定の飼育動物は、獣医師の免許がなければ診療できないことになっています。獣医師は、診療を通じて、これらの飼育動物の保健衛生に努めるとともに、畜産業の発展や公衆衛生の向上に寄与することが任務になっています。
 獣医師になるには、国家試験に合格して、農林水産大臣の免許を受けなければなりません。国家試験は、獣医師の養成課程のある6年制の大学を卒業することによって、受験資格が与えられます。
 獣医師の職場としてもっとも多いのは、ペットなどの小動物を診療する動物病院です。勤務獣医師として経験を積んだのち、独立開業もできる点が大きな魅力です。
 次に多いのは、空港・港にある検疫所や、各都道府県の公衆衛生部局・食肉衛生検査所・畜産試験場・家畜保健衛生所といった、公的な職場になります。しごとの内容は、農林畜産分野と公衆衛生分野に大きく分かれ、それ以外に動物愛護や自然環境保護に関わるしごともあります。
 このほかに、畜産団体や農業団体、食肉や乳製品関連の企業、動物用の製薬企業、動物園や水族館、競走馬などの畜産産業と、資格を生かせる活躍の場は多岐にわたります。

【専門性】知識★★☆  こんな試験

 試験科目は、「獣医療の基本的事項」「獣医学の基本的事項」「衛生学に関する事項」「獣医学の臨床的事項」の4科目で、必須問題試験、学説試験(A)(B)、実地試験(C)(D)の5種類の試験が2日間にわたって行われます。
 「獣医療の基本的事項」の科目は獣医師の倫理規範や法制度、「獣医学の基本的事項」は獣医解剖学・生理学・病理学・薬理学・繁殖学・伝染病学や検査・治療法、「衛生学に関する事項」は公衆衛生・獣医衛生・食品衛生・感染症・飼育・衛生管理・環境衛生、「獣医学の臨床的事項」は感染症や各種疾患の知識と対処法などの内容になります。
 必須問題試験は科目全般の基礎的な問題、学説試験は獣医学・衛生学・臨床の各科目ごとの一般的な問題、実地試験は衛生学・臨床の事例・症例問題が出題されます。
 試験問題は、いずれも5肢択一のマークシート問題で、必須問題試験は70%以上の得点、その他の試験は合計点で60%以上の得点が合格基準になります。
 合格率は80%前後と高めですので、大学での勉強の成果を確認するための試験、ということができます。

【目安】学習期間6年間、費用350~1,300万円(※大学獣医学部の学費)こんな勉強

 獣医学部のある大学は国公立が10校程度、私立は数校とそれほど多くはありません。また、学費の安い国公立の場合は競争倍率も高く、かなりの難関となっています。
 獣医学部のカリキュラムは、1・2年次の2年間は一般教養科目と専門基礎科目を、3年次からの4年間は専門科目のみを履修し、座学のほかに実習や臨床実習が多く盛り込まれているのが一般的です。
 1・2年次の専門基礎科目では、主に獣医解剖学や獣医生理学といった基礎獣医学の勉強になります。
 3年次の専門科目からは、基礎獣医学に加えて、獣医内科学や獣医外科学といった臨床獣医学、微生物学や毒性学といった応用獣医学についても勉強し、獣医師に求められる専門性を身につけていきます。また獣医学と並行して、家畜衛生学や家畜繁殖学といった畜産学についても勉強します。
 さらに5・6年の高学年次になると、小動物臨床実習や産業動物臨床実習など、専門分野に特化した実習も行われるようになります。

参考書・問題集
  Amazon(本)

試験概要

◆主催団体
  農林水産省
◆試験科目
(1)必須問題試験:獣医療の基本的事項/獣医学の基本的事項/衛生学に関する事項/獣医学の臨床的事項
(2)学説試験(A):獣医学の基本的事項
(3)学説試験(B):衛生学に関する事項/獣医学の臨床的事項
(4)実地試験(C):衛生学に関する事項/獣医学の臨床的事項(事例・症例に関する基本的事項や重要事項)
(5)実地試験(D):衛生学に関する事項/獣医学の臨床的事項(事例・症例に対する対処方法などの総合的事項)
◆合格基準
必須問題試験が概ね70%以上の得点で、その他試験の合計が概ね60%以上の得点
◆合格率
80%程度


 
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