ガス主任技術者
都市ガスなどのガス事業者に必置の国家資格です。
職種・業界: | 設備・機械に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(設置義務資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(記述・論述あり) | |
受験資格 : | 原則、だれでも受験可能 | |
受験申込日: | 5月下旬~6月上旬 | |
試験実施日: | 9月下旬の日曜日 | |
合格発表日: | 12月下旬 | |
受験地 : | 北海道・宮城・東京・愛知・富山・大阪・広島・香川・福岡・沖縄 | |
取得方法 : | 試験合格後に免状交付申請 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★★☆ こんな資格
ガス事業者は、事業場ごとにガス主任技術者を選任して、ガス工作物の工事・維持・運用に関する保安を監督させることが法令で義務づけられています。
ガス工作物とは、たとえば都市ガスの場合であれば、ガス発生設備から家庭のガス栓までの、導管網に備え付けられたさまざまなガス供給施設のことを言います。
ガス主任技術者になるには、ガス主任技術者試験に合格して免状の交付を受け、職場のガス主任技術者として選任される必要があります。
ガス主任技術者の免状には、すべてのガス工作物が範囲となる「甲種」、中・低圧のガス工作物までが範囲となる「乙種」、簡易ガス発生設備のガス工作物が範囲となる「丙種」の3種類があります。
東京ガスや大阪ガスをはじめとする民営の都市ガス事業者や、各自治体が運営する公営都市ガス事業者など、ガス事業者への就転職やキャリアアップに役立つ資格です。
なお、LPガス(液化石油ガス)を扱うプロパンガス事業の場合は、工事作業を行うには液化石油ガス設備士の国家資格が必要となり、ガス主任技術者の設置義務はありません。
【専門性】知識★★☆ こんな試験
甲種・乙種は一般ガス事業、丙種は簡易ガス事業に必要な知識が試されます。試験は、甲種・乙種・丙種の試験区分ごとに行われ、いずれもマークシート問題と論述問題から成ります。
マークシート問題は、「法令」「基礎」「ガス技術」の3科目について、5肢択一方式で行われます。「法令」科目は全16問必須解答ですが、「基礎」科目は15問中10問、「ガス技術」科目は27問中20問の選択解答になります。それぞれの科目について概ね30%以上の正答率が求められます。
論述問題は、「法令」「ガス技術」の2科目について行われ、「法令」科目については甲種・乙種が同一問題、丙種が別の問題になります。「法令」科目は1問必須解答、「ガス技術」科目は3問中1問の選択解答です。
論述問題についても概ね30%以上の得点が求められ、かつマークシート問題も含めた全体で60%以上の得点が合格基準になります。
【目安】費用3~10万円こんな勉強
「法令」科目は、ガス事業法などの法令の保安に関する部分の勉強になります。
「基礎」科目は、気体・燃焼・伝熱など、物理や化学の基礎的な勉強になります。
「ガス技術」は、原料・製造方法などの製造分野、導管の設計・工事などの供給分野、ガス燃焼機器や安全装置などの消費分野の勉強になります。
「基礎」と「ガス技術」は選択解答制になりますので、分野を絞り込んだ勉強方法が効率的です。
甲種・乙種については日本ガス協会、丙種については日本コミュニティーガス協会から参考図書が出ています。市販の問題集もありますので、それらを用いた自学自習が可能です。
また、通信講座や講習会もいくつかありますので、とくに物理や化学に自信のない方にはお薦めです。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
一般財団法人 日本ガス機器検査協会
◆試験科目
●マークシート問題
法令/基礎/ガス技術(製造・供給・消費)
●論述問題
法令/ガス技術
◆合格基準
次の各基準をすべて満たすこと。
(1)全科目合計で60%(180/300点)以上の得点
(2)マークシート問題の法令が31%(25/80点)以上の得点
(3)マークシート問題の基礎が30%(15/50点)以上の得点
(4)マークシート問題のガス技術が30%(30/100点)以上の得点
(5)論述問題が28%(20/70点)以上の得点
◆合格率
甲種・乙種:10~20%、丙種:20~30%程度
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