義肢装具士
義手・義足やコルセットを製作する医療技術系の国家資格です。
職種・業界: | 医療(専門職)に関する資格 |
|
---|---|---|
資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(マークシートのみ) | |
受験資格 : | 学歴要件あり | |
受験申込日: | 1月中~下旬 | |
試験実施日: | 3月上旬の平日 | |
合格発表日: | 3月下旬 | |
受験地 : | 東京 | |
取得方法 : | 試験合格 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★☆☆ こんな資格
義肢装具士とは、手足を欠損した人の義手や義足、体幹に機能障害がある人のコルセットやサポーターなどを製作し、身体に適合させる医療技術系の専門職です。
業務は医師
の指示のもとに装着部位の採寸・採型から始まり、義肢・装具の組立て、身体への仮合わせ、義肢・装具の仕上げ、身体への装着という流れで進められます。リハビリを担当する理学療法士や作業療法士とも連携しながら進めます。義肢・装具の組立てや仕上げは製作専門の技術者が行うこともできますが、採寸・採型や身体への適合は義肢装具士の国家資格がなければ行うことはできません。
義肢装具士になるには、大学・専門学校などで3年以上の義肢装具士の養成課程を修業し、国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受けなければなりません。
義肢装具士の主な職場は病院の整形外科やリハビリテーション科ですが、病院に就職するケースは稀で、大半は義肢装具製作会社に就職し、契約先の病院に出向いてしごとをする形になります。特定の義肢・装具に専門特化すれば、独立開業も可能な資格です。また、義肢装具士として5年以上のキャリアを積めば、介護支援専門員(ケアマネジャー)の受験資格も得られます。
【専門性】知識★☆☆ こんな試験
試験は午前と午後の2部構成で行われ、午前・午後とも一般問題のほかに実地問題が出題されます。
実地問題は、義肢装具士の専門知識を試す問題で、一般問題に較べて配点比率が高く設定されます。どちらも多肢選択のマークシート問題になります。
合格率は100%に近い年もあり、義肢装具士になるための専門課程の成果を確認する試験、と言うことができます。
【目安】学習期間3年間、費用400~500万円こんな勉強
義肢装具士の養成課程がある大学・専門学校は、全国に10校足らずしかありません。
専門学校のカリキュラムは、基礎分野・専門基礎分野・専門分野の3つに大きく分かれます。
基礎分野は1年次の履修で、生物・物理・数理統計学といった自然科学や心理学・人間発達学などの勉強になります。
専門基礎分野は、解剖学・生理学・運動学・整形外科学・リハビリ医学などの医学科目と、図学・製図学・機構学などの工学系科目、そして義肢装具材料学や義肢装具材料力学などの勉強になります。
専門分野は、義肢装具採型・採寸学や義肢装具工作論といった専門領域に関する勉強です。
最終の3年次には製作実習や病院での臨床実習も行い、国家試験が公示される秋口からは受験対策の勉強が加わります。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
厚生労働省
※試験実施機関は、公益財団法人 テクノエイド協会
◆試験科目
臨床医学大要/義肢装具工学/義肢装具材料学/義肢装具生体力学/義肢装具採型・採寸学/義肢装具適合学
◆合格基準
全体で概ね60%以上の得点
◆合格率
80~100%