火薬類(製造・取扱)保安責任者

火薬類の製造・取扱業者に必置の国家資格です。

職種・業界:

火薬類

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 :
受験申込日: [取扱(甲・乙)/製造(丙)]:6月下旬~7月上旬
[製造(甲・乙)]:8月下旬
試験実施日: [取扱(甲・乙)/製造(丙)]:9月上旬の日曜日
[製造(甲・乙)]:11月上旬の平日2日間
合格発表日: [取扱(甲・乙)/製造(丙)]:10月中旬
[製造(甲・乙)]:12月中旬
受験地  : 全都道府県
※[製造(甲・乙)]は東京のみ
取得方法 : 試験合格後に免状交付申請
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★★☆  こんな資格

 火薬類の製造業者や取扱業者は、火薬類保安責任者(ならびに副保安責任者)を選任して保安に努めることが義務づけられています。
 火薬類保安責任者(ならびに副保安責任者)は、国家試験に合格して、火薬類保安責任者の免状を持っている者の中から選任するように決められています。
 火薬類保安責任者の免状には、火薬類製造保安責任者(甲種・乙種・丙種)と、火薬類取扱保安責任者(甲種・乙種)の合計5種類があり、それぞれの種類ごとに試験も行われます。
 製造甲種は火薬類の製造量が1日1トン以上、乙種は1トン未満、丙種は煙火(花火)の免状になります。取扱甲種は、年間20トン以上の貯蔵または1ヵ月1トン以上の消費、乙種はそれ未満の貯蔵・消費の免状です。なお、製造甲種・乙種の免状があれば、取扱保安責任者にも選任できます。
 火薬類は、土木・建設工事や鉱物資源の採掘などで発破(はっぱ)として用いられるほか、銃・大砲・ロケットなどの推進薬、導火線・雷管などの点火用火薬、煙火(花火)などの用途があり、それらの製造業者や取扱業者においては必須の資格と言えます。
 なお、発破の業務を行うには発破技士の国家資格が必要ですが、火薬類取扱保安責任者の資格があれば発破業務も行うことができます。

【専門性】知識★★☆  こんな試験

 取扱の試験は、甲種・乙種とも「法令」「一般火薬学」の2課目のみで、4肢択または6肢択一問題になります。
 製造の試験は、甲種・乙種が「法令」「製造工場保安管理技術」「製造方法」「火薬類性能試験方法」「機械工学・電気工学」「一般教養」の6課目、丙種が「機械工学・電気工学」を除く5課目になります。
 製造の甲種・乙種は、「一般教養」は4肢択一問題で、それ以外の課目はすべて記述・論述問題になります。丙種は、「一般教養」は4肢択一、それ以外の課目は6肢択一問題です。
 高卒以上の学歴であれば、製造の一般教養課目は免除されます。また、大学卒で火薬学を修業した場合は、製造(甲種・乙種)では法令と製造工場保安管理技術以外の課目、取扱(甲種・乙種)と製造(丙種)では法令以外の課目が免除になるなど、学歴などに応じた課目免除規程があります。

【目安】費用3~8万円(※取扱の場合)こんな勉強

 「法令」課目は、火薬類取締法の規程の勉強になります。
 製造の甲種・乙種では、「一般教養」以外はすべて記述・論述問題ですので、単なる暗記ではなく理解と説明力が必要になります。ただ、たとえば「機械工学・電気工学」の課目であれば、甲種は7問中5問、乙種は9問中5問の選択解答制になっていますので、ある程度、頻出事項に絞った勉強ができます。
 「製造工場保安管理技術」「製造方法」の課目は、甲種・乙種は火薬類全般ですが、丙種は信号焔管(発炎筒)や煙火(花火)に限定した勉強になります。
 参考図書や過去問題集は、全国火薬類保安協会で購入できます。また、各都道府県の火薬類保安協会では受験準備講習会も実施しています。

試験概要

◆主催団体
  公益社団法人 全国火薬類保安協会
◆試験課目
●取扱(甲種・乙種)
法令/一般火薬学
●製造(甲種・乙種・丙種)
法令/製造工場保安管理技術/製造方法/火薬類性能試験方法/機械工学・電気工学/一般教養
※丙種は、機械工学・電気工学を除く5課目。
◆合格基準
教養課目は概ね50%以上、その他の課目は概ね60%以上の得点
◆合格率
取扱(甲種・乙種):50%前後、製造(甲種・乙種):10~20%程度、製造(丙種):50%前後


 
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