診療放射線技師
医療機関で放射線を扱うことができる国家資格です。
職種・業界: | 医療(専門職)に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 筆記試験(マークシートのみ) | |
受験資格 : | 学歴要件あり | |
受験申込日: | 12月中旬~1月上旬 | |
試験実施日: | 2月下旬の木曜日 | |
合格発表日: | 3月下旬 | |
受験地 : | 北海道・宮城・東京・愛知・大阪・広島・香川・福岡 | |
取得方法 : | 試験合格 | |
有効期限 : | 生涯有効 |
【メリット】社内評価★☆☆ こんな資格
医師や歯科医師の指示のもとで、放射線(X線・α線・β線・γ線など)を人体に照射・撮影することができる医療系専門資格です。
診療放射線技師が行うことができる業務は、検査のためのX線撮影やCTスキャンのほかに、癌(がん)の治療のための放射線照射も含まれます。また、放射線を用いない画像診断装置の取扱いも認められていて、臨床検査技師が行うMRIやエコー検査、視能訓練士が行う眼底カメラ検査がこれに該当します。
診療放射線技師になるには、大学・短大・専門学校で3年以上の診療放射線技師の養成課程を修業し、国家試験に合格して厚生労働大臣の免許を受けなければなりません。
診療放射線技師の主な職場は病院や診療所などの医療機関ですが、医療機関メーカーや、放射線を扱う原子力関連の企業や研究機関、非破壊検査を行う企業などへの就職も増えています。
マンモグラフィ(乳癌のX線検査)や放射線治療など、専門分野に特化した民間の認定資格も数多くありますので、こうした専門資格にチャレンジしながらキャリアアップをめざすこともできます。
【専門性】知識★☆☆ こんな試験
試験は、基礎医学大要・放射線生物学・放射線物理学・放射化学・医用工学・診療画像機器学などの14科目について、午前(午前問題)と午後(午後問題)に分けて出題されます。
すべての問題が、5肢択一または5肢択二のマークシート形式になります。
科目別・問題別の合格基準はなく、総得点が60%以上であれば合格とされています。
合格率は70~80%程度と、この種の国家試験の中では比較的低い方です。不合格だと1年間の国試浪人を余儀なくされますので、在学中にしっかりとした受験対策が必要です。
【目安】学習期間3年間、費用300万円程度(※専門学校の場合)こんな勉強
大学の医学部保健学科や医療系専門学校で学ぶことになります。大学の場合は4年制、専門学校や短大は3年制になります。
カリキュラムは、基礎分野・専門基礎分野・専門分野の3つに大きく分かれます。
基礎分野は1年次の履修で、数学・物理・化学・生物といった自然科学分野や、心理学・倫理・英語などの一般教養が中心になります。
専門基礎分野では、解剖学・生理学といった人体の構造と機能、電気工学・電子工学などの理工学的基礎、放射線生物学・放射線物理学などの放射線の科学と技術などについて勉強します。
専門分野は、診断画像技術学・核医学検査技術学・放射線治療技術学といった診療放射線技師の専門領域に関する勉強です。
最終年次には病院での臨地実習も行い、国家試験が公示される秋口からは受験対策の勉強も加わります。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
厚生労働省
◆試験科目
基礎医学大要/放射線生物学(放射線衛生学を含む)/放射線物理学/放射化学/医用工学/診療画像機器学/エツクス線撮影技術学/診療画像検査学/画像工学/医用画像情報学/放射線計測学/核医学検査技術学/放射線治療技術学/放射線安全管理学
◆合格基準
60%以上の得点
◆合格率
70~80%程度