作業環境測定士

法令で決められた作業環境測定を行う国家資格です。

職種・業界:

作業環境測定士

資格の種類:
試験方法 :
受験資格 : ,
受験申込日: [8月試験]:5月下旬~6月下旬
[2月試験]:11月上旬~12月上旬
※2月試験は第二種のみ
試験実施日: [8月試験]:8月下旬の平日
[2月試験]:2月中旬の平日
合格発表日: [8月試験]:10月上旬
[2月試験]:3月下旬
受験地  : 北海道・宮城・千葉・(東京)・愛知・兵庫・広島・福岡
※( )は8月試験のみ
取得方法 : 試験合格・講習修了後に登録
有効期限 : 生涯有効

【メリット】社内評価★★☆ 独立開業★☆☆ こんな資格

 人体への有害物質を扱う工場や作業場では、労働災害を防ぐために、定期的な作業環境測定を行うよう労働安全衛生法で義務づけられています。このうち、有機溶剤・鉛・特定化学物質を製造・使用する作業場や、多量の粉じんが舞う屋内作業場、放射性物質取扱室の作業環境測定については、作業環境測定士の独占業務になっています。
 作業環境測定士には、第一種と第二種があり、第一種は作業環境のデザイン・サンプリング・分析の全過程を、第二種はデザインとサンプリングの業務を行うことができます。
 作業環境測定士になるには、国家試験に合格した後、所定の登録講習を修了して安全衛生技術試験協会に登録をします。試験は、第一種と第二種の2つの区分があり、受験するには、理系大卒者の場合で1年以上、理系高卒者の場合で3年以上といったように、学歴などに応じて所定の実務経験が必要になります。
 作業環境測定士の主な職場は企業の労働衛生部門で、3年以上の実務経験を積めば、労働衛生コンサルタントの受験資格が得られ科目免除も受けられます。また、中小企業では作業環境測定を外部機関に委託するケースも多く、こうした専門機関への就職や独立開業も可能です。

【専門性】知識★★☆  こんな試験

 試験は、第一種・第二種の共通科目である「衛生一般」「関係法令」「デザイン」「分析概論」の4科目と、第一種の選択科目である「有機溶剤」「粉じん」「特定化学物質」「金属類」「放射線」の分析技術5科目から成ります。
 各科目とも、5肢択一のマークシート方式で、正答率60%以上が合格基準です。
 共通科目すべてを合格した場合は第二種の試験合格、選択科目を1科目でも合格した場合は第一種の試験合格となります。
 共通科目については、合格基準に達した科目は2年間は受験免除を受けることができます。このほか、診療放射線技師は共通科目全科目と選択科目の「放射線」が、環境計量士(濃度関係)は共通科目の「デザイン」「分析概論」と選択科目の「放射線」以外の4科目が免除になるなど、保有資格による科目免除制度もあります。

【目安】費用3~10万円(※第二種の場合)こんな勉強

 試験合格後の登録講習を実施している日本作業環境測定協会から、受験準備用の科目別テキストと過去問題集が出ており、それらを用いての自学自習が可能です。また同協会では、科目ごとに1~2日間の受験準備講習も実施していますので、そうした機会を利用するのも効率的です。
 ちなみに登録講習は、第二種の共通4科目に関する講習が3日間、第一種の選択科目に関する講習が各科目2日間で行われます。そのほかに講習修了試験の実技免除が受けられる実技講習などもあります。
 第一種試験は、選択5科目すべてを受験することもできますが、合格後の登録講習も含めると相当な費用がかかります。まずは第二種合格をめざすか、あるいは第一種であれば職務に関係する科目にしぼり、徐々に科目を広げていくことをお薦めします。

参考書・問題集
  Amazon(本)

試験概要

◆主催団体
  公益財団法人 安全衛生技術試験協会
◆試験科目
●第二種
労働衛生一般/労働衛生関係法令/デザイン・サンプリング/分析概論
●第一種
労働衛生一般/労働衛生関係法令/デザイン・サンプリング/分析概論/分析技術(※有機溶剤・鉱物性粉じん・特定化学物質・金属類・放射性物質より選択)
◆合格基準
各科目とも60%以上の得点
◆合格率
第二種:20~30%程度、第一種:50~60%程度


 
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