特別支援学校教諭免許状
特別支援学校の教師になるための国家資格です。
職種・業界: | 教育・文化に関する資格 |
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資格の種類: | 国家資格(業務独占資格) | |
試験方法 : | 講習等のみ | |
受験資格 : | 学歴要件あり | |
受験申込日: | 6月上~中旬 ※自立活動教諭免許の場合 |
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試験実施日: | [第1次試験]:8月上旬の日曜日 [第2次試験]:10月上旬の日曜日 ※自立活動教諭免許の場合 |
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合格発表日: | 11月下旬 ※自立活動教諭免許の場合 |
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受験地 : | 東京もしくは東京近郊 ※自立活動教諭免許の場合 |
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取得方法 : | 教職課程卒業後、都道府県教育委員会に免許状交付申請 | |
有効期限 : | 10年間 |
【メリット】社内評価★☆☆ こんな資格
特別支援学校とは、盲学校・聾(ろう)学校・養護学校の総称です。生徒の障害に応じて、視覚障害・聴覚障害・知的障害・肢体不自由・病弱の5つの教育領域があり、特別支援学校教諭免許は、それぞれの領域に応じた免許になります。
特別支援学校の教師になるには、特別支援学校の教諭免許のほかに、幼稚部であれば幼稚園の、小学部であれば小学校の、中学部や高等部であれば中学校や高等学校の普通教科に関する教諭免許も必要になります。
特別支援学校の教諭免許を取得するには、特別支援学校教諭の養成課程がある福祉・教育系の大学などで、特別支援教育に関する所定の単位を修得しなければなりません。
また、特別支援学校では普通教科のほかに、生徒の障害の特性に応じた自立活動や、高等部では理療・理学療法・音楽・理容などの自立教科が設けられています。これらの教科を担任する場合は、自立活動教諭免許や自立教科教諭免許が必要になります。
自立活動教諭免許は、教員資格認定試験によって取得できます。試験は教員の免許や経験がなくても受験できます。自立教科教諭免許は、大学で自立教科に関する所定の単位を修得することによって取得できますが、教科を担任するには、「はり・灸・あん摩マッサージ指圧師」や「理学療法士」「理容師・美容師」などの資格も必要になります。
なお、免許状の有効期間は10年間で、免許状更新講習による免許更新が必要です。
【専門性】知識★☆☆ 技能★☆☆ こんな試験
普通教科・自立教科は試験は行われませんが、自立活動は自立活動教諭免許の教員資格認定試験があり、視覚障害・聴覚障害・肢体不自由・言語障害の4種目があります。
一般の社会人を広く受け入れるための試験ですから、教員養成課程の履修の有無は問われません。受験資格は、大卒もしくは高卒22歳以上であることが要件です。
試験は、第1次試験と第2次試験で構成されています。
第1次試験は択一問題で、「一般教養科目」「教職に関する科目」「自立活動に関する科目(Ⅰ)」が行われます。
第1次試験に合格すると第2次試験に進みます。第2次試験では、「自立活動に関する科目(Ⅱ)・(Ⅲ)」と「口述試験」が行われます。「自立活動に関する科目(Ⅱ)」は論述試験、「(Ⅲ)」は受験種目に応じた実技試験になります。
大卒者であれば「一般教養科目」が、幼稚園や小・中・高校の教諭免許状があれば「一般教養科目」「教職に関する科目」「口述試験」が免除されます。「自立活動に関する科目(Ⅲ)」も、例えば受験種目が聴覚障害であれば言語聴覚士、肢体不自由であれば理学療法士や作業療法士の有資格者は免除になります。
第1次試験に合格して第2次試験が不合格の場合は、次年度以降の試験では「一般教養科目」「教職に関する科目」が免除となるほか、「自立活動に関する科目(Ⅰ)」についても2年間の免除が受けられます。
【目安】教員経験やめざす免許種により様々こんな勉強
特別支援教育は、「基礎理論に関する科目」「教育領域に関する科目」「教育領域以外の領域に関する科目」「教育実習」から成り、それぞれ所定の単位履修が必要になります。幼稚園や小・中・高校の教諭免許と同じく、学位に応じて二種(短期大学士)・一種(学士)・専修(修士)に分かれ、科目の履修単位数が異なります。
「基礎理論に関する科目」は、障害者教育論の勉強になります。
「教育領域に関する科目」と「教育領域以外の領域に関する科目」は、障害を持つ児童や生徒の心理・生理・病理と、教育方法・指導方法に関する勉強です。免許を取ろうとする教育領域が視覚障害の領域であっても、視覚障害以外の障害や重複障害などの勉強も必要になります。
「教育実習」は、特別支援学校での教育実習です。
幼稚園や小・中・高校の教諭免許がある場合は、教育委員会や大学が実施する認定講習を受講し、教育職員検定を受検することによって特別支援学校の教諭免許を取得することができます。
自立活動教諭免許をめざす場合は、教員資格認定試験の受験勉強が必要になります。幼稚園や小・中・高校の教員免許がない場合は、特別支援教育に関する勉強のほかに、教職に関する勉強も必要になります。
自立教科教諭免許をめざす場合は、理療科・理学療法科・音楽科など、教科ごとに免許取得に必要な履修内容・勉強内容が異なります。
参考書・問題集
Amazon(本)
試験概要
◆主催団体
文部科学省初等中等教育局教職員課
◆特別支援教育の科目と単位
●特別支援教育の基礎理論に関する科目(※合計2単位)
●教育領域に関する科目(※専修・一種は合計16単位、二種は合計8単位)
心理、生理及び病理に関する科目/教育課程及び指導法に関する科目
●教育領域以外の領域に関する科目(※※専修・一種は合計5単位、二種は合計3単位)
心理、生理及び病理に関する科目/教育課程及び指導法に関する科目
●教育実習(※合計3単位)